自動車教習所奮闘記1で自動車税の減免制度について話しましたが、
平成15年からは排気量が2500CC以上の自動車については自動車税がか
かるようになります。ただし、今回の制度改定でも、次のような条件を満たす場合は減免制度が受けられます。
構造上、障害者のための特別仕様車(8ナンバー)で、たとえば車椅子用の昇降機とか浴槽など、
特別な仕様が施された自動車で、車検証に「身体障害者運送車」または「入浴車」と表記されているものについては、
平成15年以降も自動車税と自動車取得税は全額減免されます。
車の免許を取得する時に、教習所へ持ち込んだ僕の戦闘機は「ホンダ・シビック」でした。
当時は、持ち込んだ車の排気量が1500CCくらいまでならば良いでしょうという免許でした。
このため、僕が取得した免許証には、「人員の重さを含む車両重量は1200キログラム以下」という条件が付いていました。
いわゆる、車両重量についての限定付運転免許証というやつでした。
したがって、後々、僕はシビックよりもう少し大きな車に乗りたいと思うようになるのですが、
限定付き免許だったために、乗り換えようとすると、この限定を解除するための実地試験を受け直さなければなりませんでした。
現在はこのような重さによる限定はなくなったようですが、僕が免許を取った当時はまだあったのです。
免許試験の時と同様に、けっこう気持ちを引き締めてかかったのですが、僕には非常に難しくて、
限定を解除するための実地試験に簡単には合格することができませんでした。
てなわけで、免許取得から10年後の、僕にとっては大きな挑戦となったのでした。
限定を解除してもらうには、どうしたら良いのか。
神奈川県の場合は、まず横浜市二俣川にある運転試験場に行きます。そこで視力検査をして合格をすると、
一般の人と一緒に試験を受けます。
コースを見て感じたことは、あんなにも広いところを走るのかなどと思いながら、順番がくるのを待っていました。
コースの向こうの方から教習車が到着して、ドアを開けて、運転席へ乗り込んだ瞬間にすっかり舞い上がってしまいました。
免許を取ってからもう随分と長い年数(10年)車の運転をしてきたはずなのに、いったい全体、どうしてしまったんだろう?
二俣川試験場の車の運転席には、APドライブ装置以外にもいろいろな装置が付いていました。正直なところ、
「これ、どうやって運転するの!?」と思いながらも、実地試験はスタートしました。
案の定、何とか走り始めてみたものの、見慣れない装置と乗り慣れていない車だったので、
一回目は試験になるような状態ではなく、結果は惨々でした。
普通であればミスをした時点でブレーキを踏まれて試験は終了ですが、
コースを覚える意味で外周を一周させてもらい、試験が終わりました。
運転試験場に置いてある教習車は、さまざまな障害を持った人が運転できるようにと、
車を改造してあり、したがって、僕には必要のない特殊な装置もついてしまっているのです。
試験に落ちたことがショックだったのか、それとも相模原から横浜まで通うことが辛かったのか、
限定解除の試験はあきらめる事にしました。どうか弱虫と笑わないで下さい。
皆さんは車を新しく買い替えたりした時でもすぐに新しい車をスイスイと運転してしまうかも知れませんが、
僕のように手足に障害があると、新しい装置に慣れるだけでもけっこう大変な事なのです。
それからの数年間は、じっと我慢の子で限定範囲内の車種を乗っていたのですが、
やっぱり好きな車に乗ってみたいという欲求は押さえることができませんでした。そして再び奮起。
2回目の限定解除試験を受けるために運転試験場へ行き、試験を受けてみました。
結果は前回と同じく不合格。どうしたものだろうと、ちょっぴり悩んでいたら、
試験官が、障害者の限定解除実地教習もやっている教習所を紹介して下さいました。
それが、神奈川県伊勢原市にある伊勢原自動車学校でした。
伊勢原自動車教習所に入校し、さあ、限定解除の実地教習のスタートです。
限定解除は、実地教習が4時間で、検定試験に合格すれば良いのです。
運転免許を持っているので、学科試験は免除になります。検定試験は70点以上が合格です。
一時間目の教習の開始です。教習所は10年ぶりだったし、
運転の仕方も自己流のやり方が身についてしまっているから、もう一度基本に戻ってやり直さなければならず、
けっこう大変でした。
正直な気持ち、「二俣川の試験場と違って、10年も運転をしているんだからそんなに難しくないだろう。
4時間も教習車に乗ればハンコウはもらえるかもな、なんて自分勝手な甘い考え方で教習にのぞんでしまったのですから、
教習所でも良い結果が出るはずはありません。
規定の教習時間では当然オーバー。坂道発進は本線を走っている車と接触しそうになるし、
交差点を曲がるのはやっぱり冷や汗ものでやっぱり難しい。キープレフト走行は途中から蛇行運転になるし、惨々でした。
そんなことを何回か繰り返していたある日、教官から一言「毎日教習所に来てみなさい」と言われて、
少し考えた末に、教習所に通うことに決めたのですた。
それからは、予約が取れる限り教習所に通う日々が続きました。
一日でも早く限定解除がうまくいくようにと願いつつ・・・・・。
ここで、皆さんに簡単な問題を出します。
APドライブ装置が付いている教習車には、旋回装置は付いているでしょうか?
答え:付いていません。旋回装置は教習のたびに自分で付けるのです。
教習車は、健常者の人やほかの身障者の方も乗ります。
従って、その都度旋回装置ははずしておかなければいけません。(教習所によって異なります)
何でそんなことをするのか?
それは、体に障害を持った人の状態や体の大きさによってハンドルを手で持つ位置は変わります。
旋回装置の取り付け位置から、上下に数センチ、角度も旋回装置の取り付け位置も個人によって異なります。
僕の場合は、旋回装置の下へ親指が入る位置・角度はやや外側に付けて教習に望みます。
一通りのカリキュラムを終え、検定試験前の仕上げとして、危険回避の教習があります。
内容は、公道では危険なので真似をしてはいけない事なのですが、「急」の付くことで、急発進・急加速・急停止。
目標物やポールを目印にして止まったり、走行を繰り返し、何とかクリアー。
数日後に、いよいよ、検定試験を受けることになりました。
当日、外はどんよりとした曇り空でした。
今にも雨が降りだしそうな空模様だったので、少し早めに部屋を出て、教習所へ向かう。
試験の始まる少し前に教習所へ着き、コースを眺めていると雨が降りだしてきた。
コースの説明を聞いている間にも雨足はだんだんと強くなってきて、内心、「今日は中止だろうか」と思っていると、
教官が「続行です」と言った。教習車へ乗り込み、いざ試験。フロントガラスは雨で見づらい。
センターラインも道路も見にくい状況の中で、検定試験が開始された。
雨の影響で試験の内容が少し変更になる。
本当であれば方向転換や坂道発進、クランクや縦列駐車なも試験に組み込まれているのですが、
台風みたいな雨で、前はほとんど見えません。そのため、外周と内周のみの試験となりました。
これは、僕にとっては本当にラッキーだった。
とは言え、フロントガラスが見にくいことには変わりません。
いつも以上に慎重な運転になりました。あらためて運転の怖さと責任の大きさが実感できたと思いました。
試験が終わり、停車位置に車を止めて、ホッと一息する間もなく、
教官から一言「合格」と言われた時はうれしかった。
ああ! これでやっと好きな車に乗れるんだ。
後日、二俣川の運転試験場へ行く。
新しい免許証の条件欄には、重量制限の項目は消え、
「ハンドルとブレーキは手動式のオートマチック車に限る」とだけ記載された運転免許証が交付された。
これで、晴れて好きな車種にも乗ることが出来るようになり、ちょっぴり胸を張ってみた僕でした。
これで、自動車教習所奮闘記は完結とさせていただきます。
長い間のご愛読ありがとうございます。
次ぎは何を書こうかと、今、思案しています。
8月中には新たな題材でUPする予定ですので、これからもご声援のほどよろしくお願い致します。
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