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さよなら マイケル!


マイケルジャクソンの急死が世界を騒がせている 正直言って過去の人だったはずなのだがやはりそうではなかったようで それは私も今感じていることでもある 
昨日 NHKFMのオールディーズリクエストで80分の追悼特集を聴いた ジャクソン5の子役の頃からのヒット曲を聴きながらやはり 圧巻ともいえる 歌のうまさに何か遠い憧れの国を思うような懐かしい気持ちにさせられるのだった

思えばこの世紀は黒人音楽の世紀であったといえるのではないだろうか アメリカ南部のニューオリンズの港についたアフリカの奴隷たちが 白人の賛美歌のメロディーを独自に発展させていったラグタイムやブルースやジャズ 彼らの短調とも長調ともいえないような どこかおかし味のある複雑な味のメロディー ズンチャ ズンチャのひきづるようなリズム 素朴でいながら哀しくても楽しい彼らの音楽が世界をまたたくまに席巻していったのだ ジャズと自由は手に手をとって、、、と言われたほどで世界中の人たちがどれほど 彼らの音楽の恩恵を受けたか 本当に計り知れないものがあると思う

それでも かつては奴隷だった人種であったということで彼らの文化は一つ低いランクしかあたえられず 彼ら自身が楽曲を演奏する時は長いこと日陰者の地位しか与えられなかったのだ
でも 今どう冷静に考えても この世紀の軽音楽のヒット曲は彼らの作り出したものを白人がその真似をしたものがほとんどをしめていたように私には思える
彼らの楽器の演奏能力の高さ 歌唱の自由さ 迫力 そしてあのリズム感 どこを どうとっても他の人種の人間には真似ができない それは少し音楽が好きな人なら誰でも知っていることではないか
思いだすのは 二十年ほど前 マイケルの日本公演をテレビで見た時 その格好よさ 音楽性の高さに 本当に驚いたものだった ちょうどそのころミックジャガーの東京公演もテレビ放映されたのだが ストーンズのいない彼を若いバックミュージシャンがノッペリしたビートで刻んで退屈だった やってきたマイケルの音楽にくらべて そのレベルの違いはお話にならないくらいだと正直感じた
そんなことを思い出しながらラジオを聴いている 自分でレコードCDをかけて聴くのとラジオから不意に流れる曲とでは同じ録音であっても全く違った印象で私には聴こえる

ジャクソンズからディスコブームに乗った彼の音楽は懐かしくもあり今聴いても古さは感じられない 独特のリズム感はどこにもないものだからと思う
そして クインシージョンーズと組んでの彼の後期の作品の完成度は他に比類のないものだ それからは目もくらむような大ヒットとレコードセールスが続く
この世紀の終わりについに 彼らは世界中の万人に有無をいわさないほどの圧倒的な成功で彼らの音楽を認めさせた 彼らが世界の頂点にたった瞬間がそこにあったのだ
世界中の誰もが理屈なく 楽しめる音楽の出現 でも私のような古い軽音楽ファンは理屈無く楽しめる、、、といった音楽は案外苦手なもので実は私はマイケルのアルバムを通して聴いたこともないし ヴィデオも一度も見たこともない そんな意味では 30年くらい前のディスコブームあたりから洋楽を聴くようになった人たちとは又ちょっと違った複雑な思いでマイケルの音楽を耳にしてきたような気もするのだ でも それは洋楽を聴くということがチョット気取ったものであったころの時代のなごりにすぎないだろう
今こうしてあらためて聴く マイケルとクインシーの楽曲は本当に親しみがあり前向きで素直な美しさにあふれていると思うのだ  
とっくに天下をとっていた黒人音楽が ついにその栄冠を自分自身の頭に置くことができた そしてそれがマイケルだったのだ 彼はその価値のある男だったと私は思う
番組は佳境に入りDJ矢口氏の言葉をつまらせながらの曲紹介にこちらも目頭を熱くさせて彼の歌を聴いた 彼らの音楽を聴いた 彼らの凱歌を聴いた 彼らの音楽は本当に人を差別しない 人の前に階段や扉を作らない どこからともなく聴こえてきてこちらも自然に歌ってしまっている
さよなら マイケル 今は惜しみない拍手と感謝を送りたい気持ちでいっぱいだ 苦しいこともあったろうけど 君は本当によくやったよ!

それにしてもロックスターの死はどうしていつも 唐突で早すぎて こんなに悲しいものなのだろうか、、、