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ほすぴたる いんへるの あーと
病院的地獄的芸術 之 泗
とうとう山の鳥である。今回の鳥名は「コゲラ」(小啄木)である。キツツキの事を 「啄木鳥」と書くので、この鳥は小さいキツツキという意味になる。確かに大きさはスズメ くらい(L.15cm)である。もともと低い山や、山麓の林にいるのだが、秋冬は、Vol.24で出 てきたカラ類やエナガなどと混群を作っていることが多い。特に、シジュウカラと一緒に いるものは比較的木の多い住宅地でも見ることができる。 東京などでは十年以上前から、市街地でコゲラの姿を見ることが できるようになってきたという。 もっともこれには多少の理由があ る。 コゲラは小さいので、生木には 穴を開けられない。餌は枯木に穴 を開けてそこに住む虫を食べるこ とが多い。 都市部も、戦後40年以上 経っ て、焼け野原だったところにも緑 が増え枯木も増えてきた。コゲラ の餌場や住みかが増えてきた、と 言うことである。 さらに、コゲラは他のキツツキ に較べると雑食性が強く、都市部 に進出できる要素は備えていたといえる。 今回はやたらと堅苦しいことを書いてしまったが、このコゲラ、本年度の最高作であろう (と思う)。この作品には思い入れが深く、それだけに気合いが入っているのである。 この画の元になった写真を撮ったのは今から十二年前。私が現役の受験生だった時に、 信州大学農学部の構内で二次試験終了後に撮影したものである。 当時、芸術系に進むか農学系に進むか迷っていた私は、かなり中途半端な状態で受験に 臨み、見事に不合格。これではいかんとまともな受験態勢をとって、一年浪人。 結果としては、自分の美術の素養に見切りをつけ、農学系に進むことを決定し、一年後に 信州大学農学部に入学、今ではしがない教員などをやっている訳である。 この写真を現像し、引伸して、いつかはペン画にしようと思って、はや十余年。 仕事に就いてしまうと、なかなかまとまった時間を作ることが出来ずにずるずる来てしまっ た。 紅顔の美少年だった私もいつしか厚顔の ビ 中年になってしまった。歳月人を待たずで ある。少年老い易く学成り難しである。光陰矢の如しである。転勤矢の如しである。
Vol.1〜28は、1995年に書かれたものです。
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